環境に対する取組み

環境に対する取組み

当社は約160隻の船舶を運航しています。船舶の運航には、化石燃料の使用に伴う大気汚染物質や地球温暖化物質の排出のほか、事故の発生による海洋汚染の可能性など、大きな環境上のリスクが存在します。また陸上のオフィス業務でも、紙や電力を使用し廃棄物が発生するなど、環境に負荷を与えています。残念なことですが、これらは当社が事業を継続する限り避けることのできない環境側面です。

持続可能な社会にあって、当社が果たすべき責務として、業務分析を通じて得たこれらの環境上のリスクを正しく認識し、環境に与える負荷を極力低減すると共に、より良い環境の実現に向け環境のためにプラスとなる活動を行うよう努力しております。
また、ISO14001:2015に適合した環境システムにより、船舶の運航や陸上のオフィス業務に存在する環境リスクを適切に管理し、より良い環境と持続可能な社会の実現を目指し努力してまいります。

活動の実績

【エネルギー】

当社は、改正省エネ法に基づく特定輸送事業者として、省エネ、CO2排出量の削減に努めています。

※特定輸送事業者:当社は、総船腹量2万総トン以上の貨物輸送事業者に該当しています。

2021年度 2022年度 2023年度 増減
(前年度比)
エネルギー使用量 132,483 KL 132,164KL 120,726KL 91.3%
CO2排出量 362,929 t 361,748 t 313,983t 86.8%
輸送量 793,705万 t/km 816,121万 t/km 718,186万t/km 87.9%
原単位* 0.167 0.162 0.168 103.8%

※エネルギー使用量:燃料(A重油、C重油)の消費量を原油量に換算しています。
※原単位:燃料消費(原油換算キロリットル)/ 輸送量(万トンキロ)

原単位(上表*)とは、輸送に対するエネルギー使用の効率性を測る指標です、原単位が小さいほど、エネルギーを効率的に使用したことになり、環境負荷の小さい輸送を行っていると言えます。

この5年間を見ると、国内の石油輸送の環境は大きく変化しました。エネルギー供給構造高度化法による石油精製能力の削減や燃料油需要の減退などの影響を受け、空船航海距離の増加や輸送量の減少など、効率的な運航を行いづらい状況が続き、残念ながら省エネ法で定められた原単位を年平均1%削減する目標を達成することはできませんでした。
今後も厳しい状況が続くと思われますが、エネルギーの効率的な使用は当社の責務であり、いっそうの努力を重ねてまいります。

【グリーンボンドの購入】

当社では、金融機関や企業が進める環境負荷低減や再生可能エネルギー導入などのグリ ーンプロジェクトに寄与するため、グリーンボンド(環境債)の購入を行っています。
当社は事業活動と投資活動の両方で環境への取組みを進めていくことで、将来の脱炭素社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。

【グリーン購入】

当社は2007年度からグリーン購入を推進しており、社内で使用する物品については、順次グリーン商品*へ切換えています。以降車両や文具等はもちろん、船員・陸上要員用に年間200着購入する作業服もエコマーク付のグリーン商品を採用するなど、着実に成果を上げてきました。今後とも各商品サプライヤにグリーン商品の品揃えを充実していただくべく働きかけるなど、積極的にグリーン購入を実施していきます。

*当社では、グリーン購入ネットワークで推奨する商品(エコ商品ねっと掲載商品)、および環境ラベルの付いた商品をグリーン商品としています。